家づくりのこと

構造設計のイロハ【建物の基礎のキソ】

こんにちは、醤油です。

建物の構造形式に続いて、ここでは建物の基礎について解説していきます!

基礎は、地中に埋まっていてほとんど、目に触れることはありませんが、

建物を何十年、何百年と支え続ける最も重要な構造部材のひとつだと言えます。

現在、新築される建物の基礎部材はコンクリートを用いて作られます。

基礎の種類は、大まかに「直接基礎」と「杭基礎」に分かれます。

「直接基礎」は読んで字のごとく、基礎を地盤に直接、置いた形式で、

通常ですと、地表から数十cm〜数mまでの範囲に埋まっています。

「杭基礎」は表層の地盤が悪く、深いところに安定した地層がある場合に採用される形式で、

コンクリートか鋼製の細長い杭を打ち込むことが多いです。

建物の荷重を、直接基礎は「面」で、杭基礎は「点」で支えているとイメージしてもらうと良いかと思います!

それでは、もう少しそれぞれの基礎形式について掘り下げてみましょう。

 

一概に、直接基礎と言ってもその中に「独立基礎」、「布基礎」、「ベタ基礎」の3種類があり、

「独立基礎」<「布基礎」<「ベタ基礎」の順に基礎の面積は増えていきます。

基礎の面積が大きくなるということは、同じ重さの物を支えようとするときに

地盤にかかる力が小さくて済むという利点があります。

例えば、砂浜で普通に立つ場合とつま先立ちする場合では

接地面積の小さい、つま先立ちの方が、沈みやすいですよね。

では、面積の多い「ベタ基礎」が一番良いとなりそうですが

基礎面積が大きい=工事費UPとなりますので、現地地盤と経済性を考慮した選択が重要になります。

 

一方、杭基礎は地盤の状況が悪く、直接基礎とできない場合に採用されること多いです。

地盤の状況が悪いというのは、表層から数m〜十数mの深さの範囲の地層で沈下や液状化などの恐れがある場合が該当します。

沈下や液状化が発生すると建物自体が傾いたり、最悪の場合、転倒してしまい、人命に関わってきますので

安定したな地層まで杭の先端を届かせ、建物を安全に支えています。

沈下や液状化の恐れがある地層が深ければ杭の長さ、太さも大きくなっていき、短い杭で数mから、長い杭では50m以上にもなります。

直接基礎に比べ、工事費は上がりますが、限られた土地の中で、悪い地盤でも要望にあった建物を建築することが可能となります!

 

建物は同じでも、地盤は千差万別で、新築時の工事金額や大きな地震があった場合の被害などにも差が出てきます!

是非、建築を依頼する際は、建物だけでなく地盤の方も気にしていただければ、より後悔のない選択が出来ると思います。

良き、建築ライフを!!!

 

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